新着情報

新潟日報5月27日号 五頭からのたより『小さな一歩からエコ貢献』

 「エコ」という言葉を最近よく耳にしますが、私たちの五頭温泉郷でもエコ活動を始めて約8年になります。エコとはエコロジーのことで、生物と環境との関係を示すそうです。五頭温泉郷でも、五頭に生きる私たちと、私たちを取り巻く地元の環境との関係を少しでも良いものしにしようと思い、始めました。
 その取り組みの一つが、五頭温泉郷のうちの13軒の旅館で、この2月から始めた「エコ箸」です。使い捨ての割りばしをやめ、何度も洗って繰り返し使える塗りばしに、少しずつ切り替えました。
 その名をエコ箸ならぬ、「いい箸」といいます。「いい箸」という名の通り、使いやすく、「この箸で食べるとお料理がより一層おいしく感じます」などと、お客様には喜んでいただいているようです。
CIMG2349.jpg

 新潟県の温泉旅館ではエコ箸に取り組んだのは五頭温泉郷が先駆けのようですが、ほかの温泉地でも取り組む旅館がでてきているそうです。この取り組みによって、五頭では年間9万5千膳のはしを削減できるという推計です。
 全国森林浴の森100選にも得選ばれた自然豊かな五頭。この森と地域の環境を守ろうと始めたエコ活動です。このような私たちの小さな活動が、果たして本当にこの大きな森を守ることに役立っているかと問うと自信はありません。
 しかし、焦らず、何年もの時間をかけて活動することによって、私たちの願いに一歩でも近づくものと信じたいです。
 先人から受け継いできた宝物を、次の世代に引き継ぎ、五頭で暮らすことが楽しく幸せに感じる。
そんな気持ちをはぐくめる地域であり続けるように、今出来ることを考えていきたいと思います。
 ひとりの行動だけでは変らないかもしれないけれど、ひとりが始めた行動から世の中が変ることもあると思います。
小さな温泉地の小さな温泉宿が始めたことでも、もしかしたら世の中が変るかもしれません。ここから何かが伝わっていくかもしれません。そんな大それたことを考えながら、五頭では試行錯誤の「エコ計画」が日々続きます。
CIMG2351.jpg

写真説明
多くの人に普段から使ってもらいたいと、携帯用に作られた「いい箸」のはし袋。
村杉温泉の「うららの森」で購入できます。
「いい箸」を使う宿泊客に仲居が料理を運ぶ宿の食事風景。
いい箸での食事は、口元に優しいからか、持ちやすいからなのか、なぜか料理がよりおいしく感じられます。

To top