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からこさげ

12月12日は山の神様、15日は水神様の日です。
村杉に古くから伝わる行事で「からこさげ」と呼んでいます。

「からこ」とは洗米を砕いて作った団子。健やかに一年を過ごせた感謝の気持ちとして、
神様にからこをお供えし、お下がりを頂くことから「からこ下げ」という名になったそうです。

今ではからこを作る家庭はなくなりましたが、代わりに子どもが好みそうなお菓子をお供えします。

両日の夜、薬師堂と神社の拝殿からはうっすらと灯りが漏れ、
子どもたちの賑やかな声が聞こえます。
扉を開くと、上手に正座をした村杉の子どもたちは、
神様に仕える子になったかのように黙して一斉に頭を下げます。

幼いころは、ただお菓子をもらえることが楽しみだった行事。
大人になった今、境内の中はとても小さく感じられ、
迎えてくれる子どもの数も減りました。
時代と共に変化していく伝統行事ですが、
受け継がれることにより自然の恵みに感謝する気持ちを育むことができると思います。
みんなで大切に守っていきたい、からこさげです。

今から14年前の2007年、新潟日報さんに掲載した記事です。
我が子が今年小学校に上がり、からこさげに初めて参加することになりました。
「からこさげってなぁに?」から始まりましたので、
自分が書いたものを読み返してみました。
年月が経ち、さらにからこさげの形は変わりましたが、
今年も12日と15日には薬師堂と神社に子どもたちが集まり賑やかな声が聞こえました。
親になり、地元の子どもたちが行事を引き継いでくれることを大変嬉しく思います。

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